舌側矯正・ハーフリンガルブラケット矯正装置

 

誰にも気付かれずに、歯並びをキレイに。

舌側(歯の裏側)に矯正装置を付けることで、他の人から装置が見えない状態で矯正治療ができます。治療技術や装置の進歩により、現在では唇側(歯の表側)の矯正装置と比べても遜色ない治療結果を達成できるようになりました。これからの矯正歯科治療の一つのスタンダードとなる方法です。

このような方に

  • 仕事柄や生活の都合などで、矯正装置が見えては困る方
  • 結婚式などのイベントや、大事な写真撮影などを控えている方
  • 治療中にホワイトニングを希望される方
  • 楽器を吹く方(特に管楽器を演奏される方)

メリット

01
周囲に気づかれず、見た目を気にせずに矯正できる
02
唇側(歯の表側)に装置を付ける場合と違い、唇の出っ張りがない
03
舌側(歯の裏側)は唇側(歯の表側)に比べて唾液が多く、その殺菌作用によって虫歯になりにくい
04
唇側(歯の表側)が傷つかない
05
力学的特性から、前歯を引っ込めやすく、横顔が美しく仕上がる
06
治療と並行してホワイトニングが可能
07
スポーツなどで、口元に何かがぶつかっても、頬や唇を切ってしまう心配がない
08
舌で歯を裏から押してしまう癖を防止できる

デメリット

01
唇側矯正と比べ、治療操作がより細かく繊細な技術と複雑な手間がかかるため、費用が高い
02
慣れるまでは、装置が舌に触れる違和感がある(唇側矯正の場合は頬の裏に違和感がある)
03
慣れるまでは、サ行・タ行・ラ行など舌を歯の裏に付けての発音がしにくい場合がある
04
慣れるまでは、歯磨きがしづらい

舌側矯正の装置

画像:デメリット

近年では、舌側矯正装置も改良が繰り返され、装置自体の厚みも薄く小型化され、突起部分が少ない違和感が軽減され、同時に、矯正用ワイヤー(主線)の力をしっかりと歯に伝達することで効果的に歯を動かすことが可能となりました。痛みの軽減や、治療期間の短縮など、より患者さんの負担を軽減する治療へと発展、進歩しています。

(昔の舌側矯正装置は現在のものと比べて、装置自体の大きさも大きく、厚み自体も厚く、突起部分が多く違和感も大きかったため、話しにくかったり、歯茎や舌に当たって炎症などもトラブルも多かったと言えます。)

当院では、様々な種類の舌側矯正装置を取り揃え、その方の歯並びの状況に応じて、相応しい装置を選択することが可能です。詳しくは初診相談にてご相談ください。

舌側矯正装置の装着方法

画像:矯正装置の装着方法

唇側からの矯正装置は、直接目で見て歯の中で良い位置に矯正装置を付けていくことができます。また歯の表側(唇側)の形は、裏側(舌側)と比べて均一なことが多く、直接、機能的な位置に矯正装置を付けていくことが容易です。

一方で舌側矯正の装置は、直接目で見えにくく、歯の裏側(舌側)の形が一様ではなく不規則なことが多いなどの理由から、まず模型上で下準備をして正確な位置や角度に装置の位置付けを行った後に矯正装置を装着していきます。

最近では舌側矯正治療も装置自体の改良や接着技術の向上に加え、治療術式の発展や簡便化が図られ、唇側からの矯正治療と比べて遜色ないレベルで矯正治療を行うことができるほどに成熟してきたと言えます。

ハーフリンガルブラケット矯正装置

画像:ハーフリンガル

話をしている時や笑った時に、ほとんどの方は上の歯が見え、下の歯はあまり見えません。そこで、上の歯のみ舌側矯正装置を使用し、下の歯には目立ちにくい唇側からの矯正装置を用いることで、ほとんど人から見られることなく、かつ、上下舌側の装置を選択するよりも費用的に抑えることができます。この方法は、上下リンガルブラケット矯正装置(上下の歯列ともに舌側矯正)に対してハーフリンガルブラケット矯正装置と呼ばれ、人気がある矯正治療法の一つです。

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01 舌側矯正によるでこぼこの改善

28歳|女性
治療期間 2年5ヵ月

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治療内容

上下左右の第一小臼歯を抜歯した矯正治療

矯正装置

  • 舌側矯正装置

①主訴:でこぼこ・八重歯・奥歯がかみ合っていない(大臼歯部鋏状咬合) ②診断名:叢生を伴う上下顎前突症 ③年齢:28歳 ④使用した装置:舌側の矯正装置 ⑤抜歯部位:上下左右の第一小臼歯を抜歯 ⑥治療期間:2年5か月 ⑦費用:装置料・基本契約施術料として135万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。 ⑧リスク・副作用:虫歯の発生、歯根吸収、歯肉退縮、ブラックトライアングルの出現、など。

上下のあごの大きさに対して並んでいる歯が多すぎることで、でこぼこになっている状態でした。また隙間が不足している問題は前歯や犬歯付近だけではなく、奥歯の方まで隙間が不足していたため奥歯が外側に飛び出してしまい、下の奥歯とかみ合わない状態(鋏状咬合)でした。あごの大きさにふさわしい数の歯を排列するために便宜的に歯を抜歯して治療行いました。

よく舌側からの矯正装置は治療上の効果が高くないと言われることがありますが、必ずしもそうだとは言えありません。むしろ舌側からの矯正治療の方が効率的な場合も多くあります。つまりいかに術者が舌側からの矯正治療に精通しているか、技量や経験が十分に備わっているかが重要だと言えます。この症例でもかみ合わせの緊密性、歯根の平行性、治療のスピード、どの点においても唇側の矯正装置に劣る要素は見受けられず、良好な治療結果へと至りました。矯正治療上のリスクとして、虫歯の発生、歯根吸収、などが考えられた。また、もともと犬歯の低位唇側転位(八重歯)が見られ、歯の移動に伴う周囲歯肉の退縮などのリスクも考えられた。本症例では幸いにも、そのような望ましくない偶発症状は認められず、無事に動的治療を完了することができた。費用:装置料・基本契約施術料として135万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。診断名:叢生を伴う上下顎前突症。

治療の途中経過を見る

02 舌側矯正による正中線のズレの改善

21歳|女性
治療期間 2年4ヵ月

お悩み

治療内容

上左右の第一小臼歯、下右の第一小臼歯、下左の親知らずを抜歯した矯正治療

矯正装置

  • 舌側の矯正装置

①主訴:でこぼこ・八重歯・上下前歯の正中線のズレ・かみ合せのズレ・口元の突出感 ②診断名:叢生を伴う下顎側方偏位症 ③年齢:21歳 ④使用した装置:舌側の矯正装置 ⑤抜歯部位:上左右の第一小臼歯、下右の第一小臼歯、下左の親知らずを抜歯 ⑥治療期間:2年4か月 ⑦費用:装置料・基本契約施術料として135万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。 ⑧リスク・副作用:虫歯の発生、歯根吸収、歯肉退縮。

骨格的に下あごの左への曲がりが見られました。逆に上の歯列の正中線はでこぼこの量の左右差により本人の右手の方へずれていました。あごの曲がりの程度や上下正中線のズレの程度を考えると手術を併用した外科矯正の適用も考えられますが、本人の希望もあり矯正治療単独での症状改善を図りました。

上下の前歯の正中線のズレはかなり大きい症例で、改善を行う上では大きな歯の移動が求められましたが、上下の矯正治療でも十分な治療効果が得られることが本症例の治療効果を見て分かります。かみ合わせの緊密性、歯根の平行性、治療のスピード、どの点においても唇側からの矯正装置に劣る要素は見受けられず、十分な治療効果が得られました。矯正治療上のリスクとして、虫歯の発生、歯根吸収、歯周囲の歯肉退縮などが考えられた。本症例では幸いにも、そのような望ましくない偶発症状は認められず、無事に動的治療を完了することができた。費用:装置料・基本契約施術料として135万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。診断名:下顎側方偏位症。

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当院の治療例|ハーフリンガルブラケット矯正装置

ハーフリンガルブラケット矯正装置による口元の突出の改善

21歳|女性
治療期間 2年5ヵ月

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治療内容

上の左右の第一小臼歯、下の左右の第二小臼歯を抜歯した矯正治療

矯正装置

①主訴:前歯のでこぼこ・口元や前歯の突出感 ②診断名:上下顎前突症 ③年齢:21歳 ④使用した装置:上顎は舌側の矯正装置 下顎は唇側の矯正装置 ⑤抜歯部位:上の左右の第一小臼歯、下の左右の第二小臼歯を抜歯 ⑥治療期間:2年5か月 ⑦費用:装置料・基本契約施術料として115万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。 ⑧リスク・副作用:虫歯の発生、歯根吸収。

いわゆる上下顎前突症例です。上下の前歯歯茎の骨ごと前方へ突出することで、上下の口唇、口元の突出が生じていました。すっきりとした美しい口元のラインを得るために便宜的に歯を抜歯して治療行いました。

この症例では上の歯列は舌側からの矯正装置、下の歯列は唇側からの矯正装置という、ハーフリンガルブラケット矯正装置で治療を行いました。特に上の歯が出ているような症状の方の場合には、会話や笑った時にほとんど上の歯列しか見えない傾向にあります。そのようなケースにおいてハーフリンガルは費用と見えない矯正治療効果のバランスからとても有効です。歯の移動効率も十分に高く、治療結果においても遜色ない治療を行うことが可能です。矯正治療上のリスクとして、虫歯の発生、歯根吸収、などが考えられた。本症例では幸いにも、そのような望ましくない偶発症状は認められず、無事に動的治療を完了することができた。費用:装置料・基本契約施術料として115万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。診断名:上下顎前突症。

治療の途中経過を見る

よくいただくご質問

痛みはありますか?

矯正装置を装着して歯が動き始めると、食事など歯をかみ合わせる時に、少し痛みを感じることがあります。個人差はありますが、大抵の痛みは2〜3日程度でなくなります。この歯の移動にともなう痛みに関しては、舌側矯正と唇側矯正との間に差はありません。

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痛みへの配慮

治療期間はどれくらいですか?

矯正の治療期間は、治療の難易度や歯の動き方の個人差にもよりますが、一般的には平均1年半〜2年半程度です。唇側の矯正装置と比べて大差はありません。

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治療の流れ・期間

舌側からの矯正装置での部分矯正はできますか?

可能です。なお、部分矯正が適応できる症状かどうかは、実際にお口の中を拝見した上での診断が必要になりますので、詳しくは初診相談にてご相談ください。

抜歯した場合、隙間が目立ちませんか?

抜歯をしたところには仮歯を装着しますのでご安心ください。仮歯は隣の歯に接着して、矯正による歯の移動に合わせて少しずつ削っていきます。

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多くの歯を残すために

20〜30分 | 3,300円(税込)| ご予約制
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